夏休み明けいきなりトラブル
Y.K
こんにちは。株式会社ウィザップ小池商店、小池です。
今日は印刷の面付けの方法、「どん天」についての解説です。
芸人さんが良くやる同じボケを繰り返す「てんどん」ではなく、「どん天」ですよ。
面付けは紙が無駄にならないようにデータを配置するのですが、紙だけでなく刷版も削減できるように面付けすることができます。
それを可能にするのが、「どん天」です。
例えば、チラシを作る場合。
チラシのような1枚もの(ペラもの)の印刷物は、同じデータを複数紙に印刷して、最後に断裁し、チラシの形になります。
裏表印刷の場合、表の刷版と裏の刷版を別々に作成すると、4C印刷だとCMYKの4枚の刷版が必要になるので、裏表で刷版が8枚必要になります。
これを「どん天」面付けにすると刷版が4枚で済みます。
では、どういうことか下の図をご覧ください。
1・・・表のデータ
2・・・裏のデータ
このように刷版に表と裏のデータを一緒に面付けします。
この状態で片面印刷して、ひっくり返して同じ刷版で印刷すると裏表が印刷されるという仕組みです。
これなら、刷版が4枚で済むので、コストダウンできます。
この場合、ひっくり返し方は左右返しで返さないとちゃんと印刷されないので注意してください。
「どん天」面付けするときにも種類があります。
その一つに「千鳥」があります。
見たほうが早いと思うので、下の図をご覧ください。
1・・・表のデータ
2・・・裏のデータ
これも同じ刷版で左右返しで返して裏表印刷すると、ちゃんと印刷できます。
この面付けのメリットは、印刷するときに絵柄が均一になって印刷しやすいことです。
こっちの面付けだと、表(1)が重い絵柄、裏(2)が軽い絵柄の印刷物になると、印刷機の調整が難しくなってしまいます。
やっと印刷しても、印刷機の中のインクのバランスが左右で極端に悪いので、次の仕事を印刷するときにまた調整に苦労して効率が悪くなります。
「千鳥」なら裏と表が上下に面付けされているので、左右均等な絵柄配置となります。
ということで、「どん天」で印刷するときは、「千鳥」で面付けしてあげると印刷する側としてはうれしいんです。
「千鳥」はたぶん千鳥格子と同じ見え方をするからなんじゃないかと思います。
印刷業界で「千鳥」というのが一般的かはわからないですが、弊社では「千鳥」で通じています。
これも芸人の「千鳥」とは関係ありません。
今日は仕事で「どん天」や「千鳥」について確認することがあったので取り上げてみました。