「紙への印刷」はアイデア次第でまだまだいけそうだと思ったツイート
Y.K
印刷業界は製造業の中でも自動化が難しいと言われてきました。
なぜなら、ほぼほぼ完全オーダーメイドだから。
受注生産がメインの印刷業界です。印刷物を製造してから販売するのではなく、受注してから作ります。
だから、毎日同じものを作るわけではないという性質上、自動化は難しいとされてきました。
また、職人的な経験や勘といった感覚に頼ってきた面も多分にあるので、これは本当にどうしようもないところでした。感覚の部分を数値化して、なんとか定量的に製造できるようになってきたのが昨今の印刷業界です。
もちろん、一部の自動化は進んでいますが、完全自動化は難しいでしょう。
しかし、今日オンライン内覧会に行ってきたRMGT(リョービMHIグラフィックテクノロジー株式会社)の最新の印刷機には自動化実現への可能性を見出すことができました。
ウィザップにも同じメーカーの「RYOBI924LED-UV」という印刷機があります。
厳密に言うと、導入した時は「リョービイマジクス」という印刷機メーカーでしたが、親会社のリョービ株式会社に吸収され、のちに印刷機部門は三菱の印刷機を製造していた会社と合併して今のRMGTになっています。
RMGT – リョービMHIグラフィックテクノロジー株式会社
今回は、このメーカーの最新機種を見に行ってきました。
と言っても、オンライン内覧会なので、実機は観ることはできず、リモートで映像で観るという内容でした。
菊全印刷に新風を RMGT 970 誕生|ニュース|RMGT – リョービMHIグラフィックテクノロジー株式会社
この「RMGT970」シリーズが目玉でした。最新機種で発売されたばかり。
特徴は、最小限度の版サイズで菊全判を印刷できること。菊全判印刷機は大抵版サイズが1000㎜を超えますが、これは970㎜なので刷版コストと、機械の大きさを最小限度に抑えることができます。
最大の特徴はRMGTが掲げてきた印刷機の自動化がこの印刷機で実現できそうだという事です。
インラインでの濃度、見当合わせ、不良検査ができるようになっており、人のスキルレス化を実現。
印刷データも基幹システムやRIPソフトから連動して入力できます。版交換も全自動化。
上手くいけば、一度の操作でほとんど手を触れずに印刷が最初から最後まで行えます。
イメージ沸かないと思いますが、実現すると完全に一人の作業員だけで印刷は可能だと言えます。
今までは4色機は1.5~2人は必要でしたが、人員も省力化できます。
動いているところを見ないとよくわからないと思いますが、かなり良かったです。価格さえ合えば・・・という感じ。
LED-UVは特に必要なさそうだし、油性の印刷で良いと思います。
また、刷り終わりの刷本を運ぶのも自動化しています。ロボットのリフトが決まった場所に自動で運んでくれるのです。結構決まった場所に刷本を置きに行く手間ってあるんですが、これが無くなるだけでも嬉しい。
周辺機器|RMGT – リョービMHIグラフィックテクノロジー株式会社
ってやつです。
これはお面白かった。
という感じで、印刷業界は自動化による省力化が今後は必要不可欠でしょう。人員のコストが合わなくなってきていますからね。人口も減っていますし、マンパワーで何とかなる時代ではない。
受注生産体質だとしても自動化は無理とは言わず、対応していかないといけないですね。
他の印刷機メーカーも自動化には注目しているようですが、まずはRMGTの自動化は進んでいることが確認できました。
多くの情報を仕入れて判断していきたいですね。
でも、印刷機の自動化は可能だという事は分かりました。