【印刷クイズ】これは何でしょう?
Y.K
特別感のある誕生日ケーキの画像から。
こういうケーキテンション上がりますよね。黄桃か何かで花を表現しています。
個人的に果物いっぱいのケーキ好きなので。
印刷で「特別」と言えば、「特色」。(話の持って行き方が下手くそで無理やりすぎてすみません)
印刷における「特色」って何のことかわかるでしょうか?
特色
特色(とくしょく)は、印刷においてプロセスカラーでは再現できない色を表現するために、あらかじめ調合(調色)されたインクのこと。スポットカラーや特練色ともいう。語源は「特別な色」や「特殊な色」「特別に調合した色」と考えられる。調色することを「練る」と言う業者もあり、「特練色」は「特別に練った色」である。蛍光色や金・銀、メタリックレッドといったメタリックカラー、パステル調の色、白などのほか、蛍光色ほどではないが非常に鮮かな色などがある。また、特色インクは価格面で高くつく。
簡単に言うと、新聞の折り込みチラシに挟まれている淡色だけど黒以外の色が付いたインクで印刷されているあの印刷物は特色で印刷されています。
場合によってはプロセスカラーの単色で印刷されているかもですが・・・。(マゼンタだけで印刷とかね)
スーパーのチラシなんかは表がプロセスカラー、裏がスミ(黒)と特色で印刷されているパターンが多いですね。スーパーは赤系の特色が多いと思います。
何となくわかってもらえたでしょうか?
特色は何となく作るのではなく、インキメーカーが特色の定義をしていて、見本帳を作成しています。その中からお客様に色を選んでもらい、その色の特色を作成して印刷します。
主に特色はインキメーカーのDIC社が作った特色の見本帳を用いて色を作ります。
調合データがあるのでそれに基づいて様々なインクを一定量混ぜて特色を作成します。
他にも代表的なのはパントーン社が特色を作ってますね。
Find a Pantone Color | Quick Online Color Tool
パントーンの特色も良く使います。
ここで、一つ補足すると、プロセスカラーで再現できる特色もあります。
プロセスカラーとはCMYKの4色のこと。通常のカラー印刷は、
C:シアン(青系)
M:マゼンタ(赤系)
Y:イエロー(黄色系)
K:ブラック(黒色)
の4色のインクで表現されています。
これら4色の掛け合わせで様々な色が表現されていますが、この4色でも表現できる特色もあります。
詳しくは以下で説明します。
とにかく、特色について何となくわかったようなわからんような・・・。
ここからは特色のメリットについて3つ解説していきます。
上記の特色の説明文に書いてありますが、プロセスカラーで表現できない色も表現できるメリットが特色にはあります。
金、銀、蛍光色などといった色も特色で印刷可能です。
4色のプロセスカラーで表現できる色の範囲「色域」の外側の色のインクも、様々なインクを調合することで専用の特色インクとして作ることができるのです。
色域については以下のリンクを参照。
もちろん、印刷のプロセスカラーの色域の範囲内の特色も作ることができます。
プロセスカラーでも表現できる色をわざわざ特色インキを作って印刷する必要ないのでは?という疑問もありますが、理由としては一つは色が安定するという事が挙げられます。
4色のインキでも表現できますが、それぞれの色が安定的に紙に転写されて1色の色を表現し続けるというのはかなり難しい事です。
1色の決まった色を安定的に印刷したいのであればあらかじめ特色を作って1色印刷したほうが、単純に変動要素は4つから1つになるので安定性が増します。
なので、色域内の特色でも印刷することは多々あるのです。
もう一つ特色を利用するメリットは、版数が減らせてコストダウンできることです。
特色を作成すること自体は、メーカーから仕入れてそのまま使えるプロセスカラーより手間がかかるためインキ代は割高です。
しかし、版数はプロセスカラーが4枚必要なのに対して特色1色に対して1枚で済みます。
版数が増えれば単純にコストも増えていくので1色のみ表現したければ特色でコストダウンできます。
なので、これも色域内の特色を印刷するメリットの一つとなります。
特色はメリットがとても多いです。
お客様にとってもカラーは予算的に無理でも、スミ1色より何か色を付けたいというときに利用してもらえればいいと思います。
コストを抑えて少し特別感を演出できますね。
特色は1色とは限らず、2色、3色、4色でも印刷可能です。もちろん5色以上も。
コーポレートカラーなどを使用した特色のチラシなんかはインパクトを狙えますし、手に取った人に覚えてもらいやすくもなるかもしれませんね。
印刷では特色もうまく利用して、目的に応じた効果的な印刷物を作りましょう。