いい加減、男性中心主義的な映画業界変わってくれ①

おこんばんわ、クロスメディア課の髙橋です。

 

 

ずっと書こうか書かまいか悩んでいたのですが、やはり一映画好きとして看過はできないので、上手いことまとめられる自信はないものの書こうと思います。

 

 

 

 

ここ最近、映画業界内で不誠実極まりない、人の尊厳を蔑ろにする事例が相次いで発生しており、怒りを通り越してもはや情けない気持ちでいっぱいになってきました…。

 

 

事例①キム・ギドク特別上映

キム・ギドクとは、「嘆きのピエタ」などで知られる韓国の映画監督なのですが、2017年・metoo運動が盛んとなった2018年3月に、映画の撮影中にセクシャルハラスメントや性的暴行を複数名の女優・スタッフに行っていたとして、告訴または告発されていました。

 

(内容は下記のツイートが詳しいですが、あまりにも酷い内容なのでフラッシュバックにご注意ください)

 

 

その後キム・ギドク側は事実を否定し、告発した女優とスタッフを名誉毀損などで逆に告訴したりしましたが、2020年10月に敗訴。そして韓国映画界では事実上の追放状態になっていたことから、拠点をロシアに移して映画製作を続けていましたが、2020年12月に新型コロナウイルス感染によりラトビアにて死去。

 

 

性的暴行などについて本人の口から事実が語られることや、被害者に対して謝罪の言葉を口にすることなく世を去ったというわけなのですが、一切の解決をしたわけでもないいまだ渦中にある監督の作品を特集上映するという、あまりにも被害者を愚弄した企画がつい最近まで日本で進行していた事実を皆さんご存知でしょうか?

私はそれを流れてきたツイートで知り、あまりの酷さに愕然とするしかなかったです。

 

 

今回の特集上映の前にも、性的暴行疑惑のため韓国では上映が中止された「人間の時間」を上映・本人を招聘したとして、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019」に対して批判の声が上がっていたことがあったのですが…、まさかそれを忘れているわけではないよね…?

 

 

なぜ批判の声が上がったのか、なぜ性的暴行疑惑のある人間の作品を無闇矢鱈と上映してはいけないのか、そういうことを一切考えずに美辞麗句にもならないことを書き連ねた気持ちの悪い文章を掲示して、批判が殺到したから自分達は悪いことしたつもりはないけどとりあえず謝っときますーなんて誠意の欠片もない、見解と称したただの言い訳をブログにアップする暇があるなら、被害者が一生抱えるかもしれない傷と少しは向き合ってくれ。「キム・ギドク、あなたはいったい何者だったのでしょうか。」なんて問うまでもなく、自分の立場を利用し、「映画のためだから」と嘯いて人の尊厳を地の底まで追いやるような極悪非道野郎以外答えはなくないですか?

 

 

一個人が作品を家で見るというレベルの話ではないんだぞ…。映画業界に密接に関わる団体が、問題のある人物の映画を上映するという行為にどういう意味を持つのか。そんなことも考え及ばないのであれば、さっさと映画業界から身を引いていただきたいと思うのは傲慢なんですかね?

 

 

「作品に罪はない」とよく見聞きするし、場合によっては当てはまる事例も多々ありますが、キム・ギドクの件に関してはそもそも作品の存在自体が罪になっているんですよ。映画を利用して出演者やスタッフに加害行為をはたらいたわけなのですから。出演者が違法薬物を使用して逮捕されたとはまた次元が違うんです。映画製作に関わった人間が、同じく関わった人間を傷つけたんですよ。

 

 

なんで当事者が亡くなったら罪はなかったことになり、「鬼才」とだけ名を残すことができるんですか?

被害者はずっと心に傷を抱えて生きていかなければならないかもしれないのに、加害者だけ名誉を与えられて「天才だったから」と擁護されるのはあまりにも残虐すぎませんか?

 

 

AV強要疑惑のある村西とおるをメディアで起用し続けたり、出演者に対してハラスメントをはたらいた松江哲明が何食わぬ顔でメガホンをまた取るこの国では、キム・ギドクの行為なんて元々目にも入らないんでしょうね。そんな人間達が跋扈する映画業界に未来なんてあるのでしょうか。映画を愛する人間として言いたくはないけど、そんな業界なら潰れてしまえばいいのにと思います。

 

 

 

 

まだ他にも事例があるのですが、なんかもう書いててしんどくなってきたのでここでおしまいにします。

後日、気持ち的に余裕があれば続きをアップしたいなんて思ってます。

 

 

 

 

暗澹たる気持ちを抱えながら、それでも私は明日も映画を見てくるのです。

業界に絶望しても、良い作品を作ろうと日々邁進している人達のことは応援したいですから…。

 

 

 

 

それではおやすみなさい。

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