「MINAMATA」の余韻がすごすぎる。
セバス
おこんばんわ、クロスメディア課の髙橋です。
眠っていた虫歯共が活発化しやがり、今泣きたくなるほど頭が痛いです。
ロキソニンとEVEを飲んで誤魔化していますが、それが効かなくなるのも時間の問題というぐらいには酷いです。
痛さの度合い的に、最悪抜歯になる気がして憂鬱…。今回もってなったら、今年で3回目になるんですけど抜歯。それは嫌だ…!
虫歯が何箇所かあるのは教えてもらったから知っていたけど、こうも早く疼き出すとは思わなんだ。
金曜日に予約を入れているから、せめてそこまで待ってほしい。薬よなんとか頑張って。
私の虫歯事情はどうでもよいので、久しぶりに映画の紹介をしたいと思います。
↑この記事以来なので、約半年もやっていなかったことに…。
これからはちょこちょこ感想記事をあげていきたいものです。頑張る…。
さて、今回ご紹介する映画はこちら!↓
幼い容姿をした18歳以上の3名の俳優が「12歳の少女」という設定の下、SNS上で「友達募集」をかけたらどうなるのか…、ということを検証したチェコのドキュメンタリー映画です。
成人女性が未成年という設定のもとSNSへ登録すると、どういったことが起こるかを検証したドキュメンタリー。巨大な撮影スタジオに作られた3つの子ども部屋に、幼い顔立ちの18歳以上の3人の女優が集められた。彼女たちは12歳の女子という設定のもと、SNSで友達募集をする。その結果、彼女たちにコンタクトをしてきたのは、2458人もの成人男性だった。精神科医、性科学者、弁護士や警備員など専門家による万全のケアのもと、撮影は10日間にわたり続けられた。撮影されているとは気付かず、何も知らずに卑劣な誘いを仕掛ける男たち。彼らの未成年に対する容赦ない欲望の行動は徐々にエスカレートしていく。
(引用元:映画.com)
※予告でも相当ショッキングな映像が流れるため、精神的に負担がかかってしまう方はご注意ください。
もう「マジでキモイ、最悪」、これに尽きます。
何度かブログでも話題に出していましたが、ちゃんと鑑賞したのは今回が初めてで、扱っている題材なだけに最悪な気持ちになることは予想できていたはずなんですけど、想像を遥かに越えるレベルの、ただただひたすらに、未成年者を性的に搾取しようとする気持ち悪い大人がわんさか出てきて、途中あまりにも酷すぎて涙が出てくるくらいには、衝撃度の高いドキュメンタリーになっていました。
アカウントを開設してわずか数分で大量の男共がコンタクトを試みてきてるってだけでもキツイのに、卑猥な言葉や画像などが次から次へと3名の俳優に送られてくるのがもうしんどい。年齢を偽っているとはいえ、12歳の少女だということを知りながら、親ほど年の離れたおっさん共が恥ずかしげもなくメッセージを送ってる醜い様に、同じ大人として呆れて開いた口が塞がらなかったです。私達大人は未成年者を守る立場にあれど、性的に搾取する立場には全くないのに•••。作中で何度も「私は12歳だよ?」って確認する場面があるのですが、まぁみんな口を揃えて「そんなの関係ないよ」って言うんですね。いや、関係あるから!犯罪だから!バレなきゃ大丈夫だとでも思ってんだろうけど、全然関係あるから!!お前が大人で立場的に優位であることを自覚しろ!しばくぞ!
そしてとんでもないのが、仕事で子供と接する機会のある男(男と知り合いの映画のスタッフがいて身元が判明)がコンタクトしてきているという。モザイクがかかってるから容易に特定できないとはいえ、親からしたら最悪としか言いようがないし、不安で仕方ないよこんなん•••。しかもこのクソ男(口が悪い)、ラストで自分のやっていることを棚に上げて「こんな子供に育てた親が悪いんだ、俺は悪くない!」的な捨て台詞を吐くんですわ•••。こんなクソにプライバシーもくそもへったくれもないので、モザイク取ってやりゃあよかったのに。醜い面を全世界にお届けしたって誰も文句言わないし、寧ろ大賛成でしょ。
思い出すだけでも胃がムカムカとしてくるんですけど、卑猥な言葉や画像・映像に飽き足らず、自分の思い通りに事が運ばないと脅迫してきたりする馬鹿野郎も出てくるし、心からその馬鹿野郎が逮捕されていることを祈るばかりです。チェコ警察に撮影した映像を証拠として提供したって最後にクレジットされてたから、何かしらの進展はあったはずなんです。てかないと絶望的なのであってくれ•••。作中で男性弁護士が力強く言ってくれたけど、奴らのやっていることは正真正銘の犯罪で、しかるべき罰を受けるべきなのだから。
全体として多くの人間に見てほしいドキュメンタリーとして仕上がっていましたが、モヤッとする部分がありまして。
それが何かっていうと、作中で20歳の男子大学生が出てくるんですけど(予告でも出てきます)、「僕は頭の良い人とただ会話したいだけなんだ。12歳相手になんで性的に欲情しないといけない?僕には彼女がいるし、あと裸は愛する相手にだけ見せるべきもので、よく知らない人に見せるものじゃないよ」ということを言って、出演者やスタッフから「すごくまともな人」と称賛されるのですが、いやちょっと待ってくれよと。
これ、見た人も多く指摘していましたが、自分がコンタクトを取っている相手が12歳であると分かった上でやり取りしている時点で、決して「まともな大人」ではありません。「まともな大人」はまずもって見ず知らずの未成年とやり取りしようだなんて思わないですし、頭の良い会話をしたければ何も12歳でなくとも同い年や年上でもよかったはずです。結局彼も自分の立場が理解できていないクソ野郎の沼に片足突っ込んでいることに変わりはないので、これから映画を見る人は彼をまともな人として絶対に見ないでくださいね。
まぁあんだけのクソ野郎と対峙してたら、男子大学生がまともに見えるのも分からなくはないけど、せめてスタッフは懐疑的な姿勢であってくれよと思いました。なんだか感動的な音楽も流しててげんなりとしちゃったよ。
それ以外にも、俳優3人の顔とヌードモデルの裸体を合成した写真をなぜか用意したり、ラスト実際にコンタクトしてきた男達と会ったりなど、ただでさえ彼女達の精神面で大変な負担がかかる実証であるにも関わらず、もはや加害行為に加担しているようなものでは?と疑問に感じるシーンがいくつかあり、両監督の詰めと認識の甘さが露呈していて残念でした。
見ているだけの私ですら終わったあとものすごく疲れたのですから、10日間にもわたってクソ野郎達と対峙していた彼女達の今が心配でなりません。撮影時、メンタルのケアを徹底していたとはいえど、トラウマにならないはずがないので•••。どうか平穏に暮らせていますように。
最後に、作中で印象に残った言葉をご紹介して締めようと思います。
「女の子が強く抵抗しない場合、こういう男たちは「彼女も望んでる」と勘違いすることが多い。彼らは当たり前のことを完全に忘れているの。自分より体が大きくて年上の人を目の前にしたら、従順に振る舞うのは人として自然なことよ。」
私も1人の大人として、自分が未成年者にとって優位な立場であることを忘れずに、性的でなくとも何かしら不当に搾取することがないよう、寧ろ彼女/彼らを守る側に徹したいと思います。
チェコのドキュメンタリーですが、日本でも同様な事態はずっと昔からあって、決して他人事ではないので。
手放しでオススメできる作品ではありませんが、多くの大人達が真実にちゃんと向き合うためにも見てほしい作品です。DVDでもネット配信でもどちらでも見られるので、機会があれば是非。ただ、精神的負担面を考慮した上でご視聴ください。
明日は祝日なので、伸び切った爪をキレイに整えてきます!ばいちゃ!