なんだこいつという話
シャモト
お疲れ様です。思わぬところで『波よ聞いてくれ』の文字を目にしテンションが上がりましたシャモトです。
今日のたけしさんのブログですね。
本屋で単行本を表紙買いして以来、新刊がでるのが楽しみな作品の一つです。
周りの友人はみんな進めてもあまり食いついてくれず、『こんなに面白いのに!』地味に悔しい思いをしていたのですが、まさか社内でこの作品の読者を見つけることができるとは…!
たけしさんの記事にも書かれていますが、、こちらは理由あってラジオパーソナリティとなった主人公・鼓田ミナレが、いろんな人間に振り回されたり逆に振り回したりしつつのし上がる(?)作品です。
絵の緻密さも魅力ですが、この作品の驚くべき点は「マンガでも長文を読ませる文章センス」だと思います。
『波よ聞いてくれ』は、おそらく一般的なマンガ作品よりも1ページにおける文字の割合が多いです。セリフだけでなく、吹き出しの外の手書き文字の情報量も多い方ではないかなと思います。
普通、文字が多いという特徴はマンガにおいては欠点となることが多いでしょう。
しかし、この作品ではどの文章には、文字だけでもげらげら笑わされてしまうような尖ったユーモアがあふれています。長文だけではなく、ちょっとした一言くらいの文章ですら、時折噴出してしまうくらいです。
ラジオを取り扱っている作品のため、作中では「いかにもラジオ」といった一人語りがいろいろと盛り込まれています。
たとえば1話ででてくる「恋愛における地域性の面倒臭さ」の話なんかは、笑わされると同時に「なるほど…」と思わされる説得力や、オチのリアルなキツさがあり、実際に音声で聴いてみたくなる完成度です。
その上で、さらに笑いを誘われるのはやはり主人公・鼓田ミナレのキャラクター性です。
ミナレは男前で、口から先にうまれてきたという表現がぴったりな女性です。元彼に金を借りパクされようが怒鳴られようが、決して折れずに時には全力でやり返したり、ひょうひょうと躱して見せたりします。
そして、相手が誰であっても持ち前のトークスキルをいい方にも悪い方にも発揮します(笑)
逆境にめちゃくちゃ強い、みていて快活な気分になる主人公です。
ついでに絶妙な厚かましさあるのが人間らしくて好きです。屁理屈・詭弁・言い訳の天才かな?と思う時もあります(笑)
実際に自分の周りにいたら、振り回されつつもすごくエネルギーをもらえそうなバイタリティおばけです。
作中では、もともとよく練られている文章が、彼女のサバサバしていて時には容赦がない言動をとおすことでより面白く、「読ませる」ものになっていると思います。
また、作品の舞台である北海道のローカルネタもあり、妙にニッチなジャンルのネタもあり、と、ミナレ及び作者の引き出しの多さにも驚かされます(笑)
いろいろ語りましたが、あの独特な面白さを伝えるのはめちゃくちゃ難しいので、皆さんには読んでもらうほかありません。
公式サイトで1話が試し読みできますので是非!これで面白いと思った方はコミックスを買っても損はしません!!最新4巻までずっと面白いので!!!!
なんなら社内の人にはためしにお貸ししますので…
手元に単行本が無かったため(in会社)、アイキャッチはamazonさんからお借りしました。ここから購入してもらってもいいんですよ…!