こんにちは、ウィザップDTP部のヒグチです。
ヒグチ・アルビレックス・クロニクル「HAC」第20話です。
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ヒグチ・アルビレックス・クロニクル「HAC」第20話です。
2005シーズン終盤。
FWエジミウソン、ファビーニョ、そして右サイドバックが本職のアンデルソン・リマを3トップの一角に起用し、反町監督は前年同様ブラジル人3トップを形成、なりふりかまわぬ形で残留を確定させます。
最終成績は11勝9分14敗で18チーム中12位。
大きな力になったのはホーム・ビッグスワンの存在でした。
J1・1年目の前年はなかなか勝てずに苦しんだホームで、この年は7勝5分5敗。
1試合の平均観客もJリーグ史上初めて4万人を超え、毎試合大観衆の後押しを受ける形で、J2の頃のようなホームでの強さを取り戻したことは大きかったです。
「アウェーで大敗しようと、ホームでなら勝てる」
そんな自信がこの頃のチーム・サポーターにはありました。
「ホームで勝ち点を取れる」ということは「連敗をしない」ということでもあり、連敗という負のサイクルに陥らないというのは、経験の浅いクラブにとって自信をつなぎとめる重要な要素だったと思います。
終盤33節には特別強化指定選手として当時まだ前橋育英高校在籍だったMF田中亜土夢(新潟出身)がスタメンデビュー、FW河原和寿もU18代表に招集されるなど、若い芽も出て来ていました。
そして、この年を最後に5年間アルビを率いて来た反町康治監督が勇退します。
ビッグスワン完成、W杯新潟開催、J2優勝J1昇格、中越地震、そして2年連続のJ1残留と…新潟激動の5年間を率いていただけに、今でも思い入れのあるサポーターが多い監督です。
反町監督は翌年5月、北京五輪を目指すU-21日本代表監督に抜擢されます。
アジア予選を勝ち抜くも、北京五輪本大会ではアメリカ、ナイジェリア、オランダの強豪揃いのグループだったこともあり3戦全敗。
しかし、その時の本大会メンバーの多くが(GK西川周作、DF長友佑都、内田篤人、吉田麻也、森重真人、水本裕貴、MF本田圭佑、香川真司、細貝萌、FW岡崎慎司、豊田陽平)、今の日本代表の主力となり欧州の第一線でも活躍することになるのです。
反町監督はその後、2009年には湘南を、2014年には松本を率いてJ1昇格を達成。
(しかく両クラブは昇格後1年で再びJ2降格)
同じく3クラブをJ1に導いた小林伸二監督と共に「昇格請負人」と呼ばれる存在になっていくのでした。
続く