憧れのアウェー
ヒグッチー
2016.3.19 J1 1st 第4節@デンカビッグスワンスタジアム
新潟 2-2 柏
https://www.youtube.com/watch?v=N5qzYZ3XMGE
アディショナルタイムも終了間際、ギリギリの同点劇。
ホントに負けなくて良かったです。
3連敗となれば、序盤とはいえ大きく今後の展開に響きそうだったので…。
開幕から3試合勝利なしでメンデス監督辞任(解任?)、下平新監督の初戦となる柏。
一方で、昨季柏を率いていた吉田監督や北島コーチらにすれば古巣との一戦ということで、ピッチ外のことで試合前から注目を集めた対戦でしたが、前半のアルビは今季一番の出来でした。
4-4-2の「4-4」の2ラインを高い位置で圧縮して、柏にいい形を作らせない。
守備時は基本4-4なんですが、状況に応じてレオ・小林のダブルボランチがかなり高い位置まで上がって、相手にプレッシャーをかけることも。
このへんが普通の4-4-2のゾーンプレスではない、柳下流ハイプレスの名残なのか、吉田流の形なのか。
選手個々では、前節同様に中盤起用の田中達也がキレキレで、得点以外でも貢献度大。
その達也が退いた途端にチーム全体のパフォーマンスが下がったことからも、その存在の大きさが伺いしれます。
数年前の柳下政権下でクラブが大きく躍進した年もそうでした。
得点でいえば川又や岡本の方が稼いでいたものの、チームバランスとか攻撃の質では、達也が出ている時間の方が断然流れがいいんですよね。
ドリブル突破やシュートとか目に見える形だけじゃないんです。
味方のパスコースに顔を出す、敵の間隙で受けてさばく・ターンする、スペースへのランで味方に時間やスペースを作る。そんなチームのために動ける選手。
達也の怪我やフィジカルを考えて、柳下監督は後半15分くらいまでには必ずベンチに下げるのですが、その後途端に攻撃が手詰まりになるのがお決まりのパターンでした。
そしてセンターバックでアルビ初スタメンの増田。
昨季J3町田のJ2昇格に大きく貢献し、長年のレンタル修行から念願のアルビ復帰。
期待していたとはいえ、初のJ1でのスタメンに一抹の不安もありましたが、堂々としたプレーぶりで安心しました。
2失点はありましたが、彼だけの責任ではないですし。
武器は189cmの高さですが、足下やスピードへの対応も問題なさそう。
終盤のパワープレーでは高さを生かして得点に絡みましたし、マイケル復帰まで、いや復帰後も大きな戦力になってくれそうです。
一方で、チーム全体の課題は後半の2失点。開幕4試合で11失点の守備です。
2失点とも柏のやりたい形でやられてますからね。
前半から柏は一方のサイドもしくは中央に新潟のプレスを集めて、そこをかいくぐってからの大きなサイドチェンジで、新潟の手薄なサイドを狙っていました。
前半はそのプレスで絡めとったり、サイドを振られてもスライドして対応出来てましたが、後半運動量が落ちてからは、後手に回ってしまいましたね。
クロスが上がったときの中の対応の修正はもちろんですが、チームとして運動量が落ちたときの展開をどうするか。もしくはペース配分をどうするか(広島のように前半は省エネでいくかとか)を考えるべきでしょうか。
ただ現状では、ペース配分うんぬんとか守備を固めてどうこうするチーム状況ではなさそうなので、前半の流れのいい時間に2点目、3点目を奪いきる。そんな形になりそうな気がします。
そしてね…気になることがもう一つ。
これはヒグチの杞憂に終わればいいんですが。
チームのスタッフ、ベンチを含めた一体感が強過ぎる件。
今年は毎試合ゴールの度にベンチはこんな感じ(↑)
優勝したかのような盛り上がり(苦笑)。
選手だけでなく監督以下スタッフも若いせいもあるでしょうか。
いえ、一体感がないよりあった方は断然いいです。
ただ、今までサッカーを見て来たヒグチの単純な思い込みかもしれないのですが、一体感が強過ぎるチームというのも結果が出ていない気がするんです。
監督が監督ではなく、いい兄貴分みたいなチームとか。
選手間の仲が良すぎて仲良しクラブみたいな関係とか。
ユース出身選手で固まるとか。
多少仲は悪くても、個々がプロフェッショナルな集団でまとまったチームの方が強い気がするんですよ。
監督と選手が一線を引く。
言いたいことは言う。
互いに要求しあう。
一体感が強過ぎると、第三者の声を聞き入れなくなったり、外部の人間を排除しがちになったり…そんな悪影響もあると思うんです。
なでしこは一体感で優勝しましたが、あれはチームワークだけではなく、震災からの復興とか、女子サッカーの現状からの脱却とか様々なプラスαがありましたからね。
いえ、ホントに杞憂に終わればいいんです。
一体感のあるチームで勝ち上がれれば最高ですから。