HAC -18-

こんにちは、ウィザップDTP部のヒグチです。

ヒグチ・アルビレックス・クロニクル「HAC」第18話です。

 

 

前回はこちら

 

 

2004年、初のJ1を戦うアルビは2ndステージに向けて、ブラジル代表歴があり、過去にヴィッセル神戸でもプレーしたFWオゼアスを加入させます。

 

DFアンデルソンを外し、エジミウソン、ファビーニョ、そしてオゼアスでブラジル人3トップを形成、勝負をかけたのでした。

ある程度の失点は許容し、それ以上にこの3人でゴールを奪う。

肉を切らせて骨を断つようなサッカーがはまります。

 

 

日本人で守り、ブラジル人で攻める「ブラジル人頼みのサッカー」と揶揄されましたが、それを可能にする「優良外国人スカウト」の存在が、資金力に劣るアルビがこの年だけでなく、10年以上もJ1に居続けられる大きな要素でした。

 

この年15ゴール、アルビ在籍3年間で通算43得点をあげるFWエジミウソン。

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エジミウソン(2004〜2006)(アルビレックス新潟11年史より)

 

「日本人以上に日本人らしい」と反町監督に評され、サポーターからも愛されたレフティーのMFファビーニョ。

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ファビーニョ(2003〜2006)(アルビレックス新潟11年史より)

 

J2時代を支えたセルジオ、マルクスらに始まり、その後もアンデルソン・リマ、マルシオ・リシャルデス、アレッサンドロ、ペドロ・ジュニオール、ミシェウ、ブルーノ・ロペス、レオ・シルバ…。韓国人でもチョ・ヨンチョル、キム・ジンスらが、アルビの躍進に大きく貢献していくことになります。

 

 

ブラジル人3トップが猛威をふるい、4連勝を記録するなどアルビは3位にまで順位を上げました

 

「J1昇格初年度でステージ優勝も狙えるかも…」

 

そんな思いに胸を躍らせ、5連勝をかけたアウェーでのジュビロ磐田戦の前日。

ちょうどヒグチが東京のアパートで鹿島対浦和の試合をテレビで見ていたときでした。

速報のテロップが、新潟県中越地方で大きな地震があったことを知らせました。

2004年10月23日、新潟県中越地震でした。

 

こんな状況の中でも戦うアルビが見たいと、いてもたってもいられなかったヒグチは御茶ノ水にある「日本サッカーミュージアム」まで行ってテレビ観戦したのを今でも覚えています。

(当時ヒグチはスカパーに入っていなかったので、新宿のスポーツバーなどでよく観戦していました。放映カードは様々なので、アルビの試合が必ず見れるわけではありませんでした)

 

大きな動揺の中行われた翌日の磐田戦は1-3で惨敗。

 

10月23日にビッグスワンで行われるはずだった柏戦は11月10日に延期になり、会場も国立競技場に変更されました。(新潟市には大きな被害はなかったものの、ビッグスワンが自衛隊の災害支援拠点となっていたため)

 

被災地のために…歯を食いしばり必死に戦う選手たちでしたが、結果がついてきません。

ヒグチも駆け付けたこの国立での柏戦にも敗れると、G大阪とのアウェー戦でも6失点を食らい大敗。

 

4連勝から一転、震災後3連敗を喫してしまいます。

 

そして迎えた11月20日、震災後初、約1ヶ月ぶりとなるビッグスワンでの試合。

それまでの思い、もどかしさを吹き飛ばすようなゴールラッシュでFC東京に快勝。

12月には被災地から子どもたちを招き、ビッグスワンでアルビ対ジーコジャパンの復興支援チャリティマッチが開催されるなど、新潟に希望と勇気をもたらしました。

 

結局この2ndステージは7位。10勝7分13敗の年間10位で、J1残留を確定させました。

 

震災などがあり、アルビにとって非常に濃密なJ1初年度となりました。

 

 

続く。

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